女子ラグビー「日本初のプロ」 青木蘭が鹿児島国体の県代表に 頸椎損傷の大けがが転機…強化指導員にも選出 

2023年4月12日 15:00

女子ラグビーの県強化指導員になった青木蘭=鹿児島市の渡辺組
 日本初の女子プロラグビー選手・青木蘭(26)=東京都、が鹿児島国体の強化指導員に選ばれ、女子7人制ラグビーに鹿児島県代表として出場する。「強い気持ちでラグビーと向き合う機会をいただいた。いい成績を残せるように励んでいく」と意気込んでいる。

 神奈川県出身。ポジションはスタンドオフで、正確なキックとロングパスが持ち味だ。3歳でラグビーを始め、中学まで男子とプレーした。石見智翠館高(島根)の女子ラグビー部では全国大会2連覇も経験。横河電機を経て2021年にプロに転向した。

 鹿児島県から誘いがあったのは、頸椎(けいつい)損傷の大けがを負い、目標を見失っていた時だった。「チームが勝つための戦術や、判断力を生かして貢献したい」。今後は月に2、3回通って練習を重ねていく。

 今年4月、交流サイト(SNS)で県代表となったことを発表。県内の女子選手からメッセージが届き「選手たちの熱い思いを知ることができた」と話す。

 現在はプロライターや、交流サイト(SNS)上で情報発信するインフルエンサーとしても活躍している。

■全国トップ選手76人に委嘱

 県スポーツ協会は11日、今年の鹿児島国体に向け、県内外の全国トップ選手76人(27競技)を強化指導員に委嘱した。県代表として上位入賞を目指し、天皇杯・皇后杯獲得へ向けた少年選手育成やチーム強化に携わる。県出身選手は12人。

 県庁で交付式があり、塩田康一知事は「心・技・体のバランスが取れたパフォーマンスを発揮し、力強く飛躍してほしい」と激励。指導員を代表してライフル射撃の新里葉津紀(沖縄県出身)は「天皇杯・皇后杯獲得に向け全力を尽くす」とあいさつした。

 陸上の女子やり投げで県記録を持つ山元祐季(鹿児島女高出身)は「今年は記録よりも国体で入賞できる強さを身につけたい」。ホッケーの木下拓弥(川薩清修館高出身)は「地元の樋脇で優勝できるよう、努力する」と力を込めた。

 強化指導員は、2018年度~23年度で延べ290人となった。

 ▽陸上 手平裕士、浜田恵里奈、山元祐季

 ▽水泳(競泳) 加藤理、斎藤千紘、今井美祈、古林毬菜

 ▽水泳(水球) 渋谷紗代、川田代悠花、有馬優美、山本実乃里

 ▽テニス 山崎純平、齋藤惠佑、清水映里、松田美咲

 ▽ローイング 中野紘志

 ▽ホッケー 木下拓弥

 ▽ボクシング 尾関奈津美

 ▽バレーボール 内瀬戸真実、横山真奈

 ▽体操 高橋一矢、岡慎之助、杉野正尭、長谷川毅、藤巻竣平、小川明日香

 ▽体操(トランポリン) 東彩乃

 ▽バスケットボール 鮫島和人、川上貴一、永山雄太、ディオップ・マム・シェッハ・イブラヒマ、松田優大、米澤協平、遠藤桐

 ▽レスリング 入江くみ

 ▽セーリング 原田小夜子、此上友唯、元津志緒▽重量挙げ 砂山昂大、石川寿和、大湾ゆみか、大城朱萌

 ▽自転車 原田裕成、冨尾大地、古谷田貴斗、山本さくら、成海綾香

 ▽卓球 森薗政崇、町飛鳥、村松雄斗、加藤美優、森薗美咲

 ▽ハンドボール 松浦侑加

 ▽軟式野球 森祐樹

 ▽相撲 伊波興輝

 ▽フェンシング 永田航、ストリーツ海飛、成田琉夏

 ▽バドミントン 勢瀬祐紀子

 ▽ライフル射撃 新里葉津紀

 ▽ラグビー 青木蘭

 ▽スポーツクライミング 土肥圭太、川畑イサム、渡邉沙亜里、松田喜々

 ▽カヌー 三浦伊織、吉田俊吾、崎山渓

 ▽アーチェリー 長谷川廉、小野純一朗

 ▽ボウリング 日置秀一、斎藤こ夏

 ▽空手道 飯作雄太郎、岩本衣美里、鈴木眞弥

 ▽トライアスロン 中山彩理香
強化指導員を代表してあいさつする新里葉津紀=県庁

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