季節で変わる日の出位置 桜島を基準に撮ったら丸分かり 城山から定点観測10年 鹿児島市の色田龍平さん 

2023年6月23日 17:33

桜島の山頂から昇る2020年9月の日の出
 鹿児島市長田町の色田龍平さん(80)は、桜島周辺から昇る朝日の撮影を10年続けている。これまでに通算300日ほど、城山の上から一眼レフカメラを構えてきた。日の出の位置は季節で変わり、3月初めと9月終わりごろは山頂となる。色田さんは「市内にいても太陽がどこから昇るかを知らない人は多い。雄大な景観の魅力に気付くきっかけになれば」と話している。

 日の出の位置は、地球が傾いて自転しているため変化する。城山から桜島を見た場合、12月が最も南寄りの垂水市方面、6月が最も北寄りで霧島市福山方面から日が昇る。

 色田さんが桜島と朝日を撮り始めたのは2013年。カメラ仲間が送ってくれる四季折々の富士山の写真に対抗できるのは「この組み合わせしかない」と考えたのがきっかけ。気候条件がいい時は、「もっといい写真が撮れるのでは」と今も足を運び続けている。

 日の出は1~5月上旬、8~12月は城山展望台から撮影。5月上旬~7月は、木がさえぎらない城山ホテル鹿児島から狙う。撮った写真を知人に見せると、市内在住者でも「太陽の位置がこんなに大きく変わるとは知らなかった」と驚くことが多いという。

 郷土の偉人の西郷隆盛を尊敬する色田さん。「西郷さんもきっと城山からの日の出を眺めていたはず。早起きは健康にもいいので、今後も撮り続けていきたい」と話している。

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