目の難病乗り越え箱根駅伝出走 練習会場への移動や付き添いに感謝「見えづらさ、自分から伝えて解決しよう」 永井大育さんが講演 鹿児島市 

2023年6月28日 18:03

箱根駅伝や県下一周駅伝について語る永井大育さん=25日、鹿児島市中央町の市勤労者交流センター
 暗い所が見えづらかったり視野が欠けたりする「網膜色素変性症」と向き合いながら駅伝ランナーとして活躍する永井大育さん(23)=鹿児島市春山町=のトークイベントが25日、市勤労者交流センターであった。患者ら約100人を前に「見えづらさの状況を周りに具体的に伝えるなど、理解を得られるように自分から動くことは大事」と述べた。

 患者や家族でつくる県網膜色素変性症協会が開いた。
 永井さんが難病の診断を受けたのは、小学生の時。駅伝は中学校で始めた。進学した創価大学(東京)で3年時に箱根駅伝に出走、総合準優勝に貢献した。「勇気をもらった、と同じ境遇の人から多くの反響があった」

 卒業後は帰郷し、働きながら練習に励む。今年2月の県下一周駅伝で区間賞を獲得するなど鹿児島チームの主力だ。「練習場所への移動や付き添いなど、多くの支えがなかったら出場できなかった」と感謝する。

 現在は前職から移った会社で、身体メンテナンス専門のトレーナーを目指して研修中。「いつか現役を退いた後も、チームに帯同し選手をサポートしたい」と語った。

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