画面の中の映像が立体的に飛び出る…その名も「空中コンピューター」 3D映像 手の動きに合わせて大きさ、回転自在 インターマンが開発 

2023年8月3日 11:12

空中コンピューターに投影された薩摩切子の3Dモデルを操作する上田平重樹社長。肉眼では映像が浮いて見える=東京都港区
 オフィス用品販売などのインターマン(鹿児島市)が、映像が空中に浮いて見える「空中コンピューター」を開発した。東京オフィス(港区)で公開している。上田平重樹社長(56)は「実際に体験してもらい、この技術を使って何ができるかをさまざまな業種の人と語り合いたい」と話す。

 空中投影には「再帰反射」と呼ばれる現象を応用しており、3Dスキャンした画像を立体的に映し出す。人の動きを感知するセンサーにより、映像に触れるように手を動かすと、自由に映像の大きさを変えたり回転させたりできる。明るい場所でも映像がはっきりと見えるのが特長という。

 6月には西武建設(埼玉)と協力し、同社の工事用大型ドローンを展示会で投影した。360度回転できるため、固定して展示する実物では死角になる部分も見えるようにした。

 コンピューターの液晶サイズは30センチ四方で、パソコンと接続して画面を表示する。機材は15.5キロで折りたたんで持ち運べる。東京オフィスのほか、展示会などで公開している。

 インターマンは11月に本社を鹿児島市のJR鹿児島中央ビル5階に移転予定。新オフィスには1メートル四方の空中コンピューターを設置し一般公開する。訪れた人にメッセージや落書きを描いてもらい、それらをデータ化して地層のように投影することで空中コンピューターを体感できる「落書きタイムカプセル」を企画している。同社=099(206)6878。
〈関連〉インターマンが公開している空中コンピューターのイメージ画像。立体的な薩摩切子が画面をとび出す(同社提供)

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