鹿児島県の新体育館は2029年7月オープン予定 景観・デザインを街並みに配慮 

2023年9月27日 13:55

 鹿児島県は26日、鹿児島港本港区(鹿児島市)のドルフィンポート跡に計画する新総合体育館(スポーツ・コンベンションセンター)の開設予定時期を2029年7月と明らかにした。事業者には施設の高さを極力抑え、景観やデザイン面で、周辺の街並みとの調和を求める。

 民間資金を活用した社会資本整備(PFI)手法に基づき、事業概要となる「実施方針」と、事業者がクリアすべき最低限の基準や配慮事項を示す「要求水準書」の骨子案を26日の県議会文教観光委員会で示した。これまで29年度にも開設するとしていた。

 新体育館の規模は、延べ床面積約3万平方メートル、高さ30メートル以下。観客席8000席程度のメインアリーナ、500席程度のサブアリーナ、会議室などを備える。余剰敷地では、県民や観光客が利用できるカフェなどを事業者が独立採算で提案できる。

 基本構想では4階建てとしていたが、要求水準書では階数を明記せず、鹿児島市の景観条例を順守して高さを抑えるよう定めた。周辺の通りから桜島や鹿児島湾の眺望を楽しむ工夫や中心市街地との回遊性に配慮した計画も求める。本港区エリアの利活用を議論する県検討委員会が公募した利活用アイデアも参考にするよう盛り込んだ。

 県は実施方針と要求水準書の原案を10月に公表する。事業者との意見交換や県議会での論議を踏まえ、24年4月の入札公告までに策定する。同年12月に落札者を決定し、審査結果を公表する。設計・建設期間は25年4月から29年3月末までを見込む。

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