賃金が安い、休みが取れない…看護職員の77%が「辞めたい」 5年前より8.5ポイント増える 医労連調べ 

2023年9月29日 8:30

(資料写真)
 鹿児島県医療労働組合連合会(県医労連)は28日、2022年の「看護職員の労働実態調査」結果について会見を開き、県内の看護職員で「仕事を辞めたい」と思ったことがある人が77.3%だったと発表した。5年前の前回調査の68.8%から8.5ポイント増えた。

 仕事を辞めたい理由は「人手不足で仕事がきつい」が最も多く、「賃金が安い」「思うように休暇が取れない」などが続いた。

 仕事量についての問いでは、「大幅に増えた」「若干増えた」が計62.1%。前回(17年)49.1%から13ポイント増加した。県医労連は「新型コロナウイルス下、職員の感染などによる欠員で深刻な人員不足だった。患者の高齢化や認知症の増加もある」と分析した。

 調査は22年10~12月、県内の看護師、保健師などを対象に行った。県内は国立病院機構や民間の病院に務める424人が回答した。

 冨島隆治書記長(42)は「看護師不足が病床縮小につながり、必要な患者の入院受け入れができなくなる直前まで来ている」と強調。県医労連は11月にも看護師の増員への取り組みを進めるよう県に要請する。
看護職員の労働実態について説明する鹿児島県医療労働組合連合会の関係者=28日、県庁

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