鹿児島地域経済研究所(KER)新入社員セミナー鹿児島銀行グループの鹿児島地域経済研究所(KER)が毎年春、参加企業を募って行っている新入社員セミナーで新聞活用のメリットを話させてもらいました。5月10日、17日、24日の3回でそれぞれ半時間ほどでしたが、受講生の皆さんは真剣に聴いてくれました。

新聞は前日までのニュースのなかから重要だと思われるものを選び、紙面の性格別に割り振り、さらに見出しに大小を付け、優先順位を付けます。1面のトップは新聞社が一番、読者に伝えたいニュースをもってきます。

24日の1面トップは、電力会社が得ている利益の大半は料金交渉のできない一般家庭からである問題を報じました。講義では、電力会社はそれぞれ独占的に地域が決められており、鹿児島の場合、九州電力ですが、屋久島の大半は地元にある炭化ケイ素製品会社の水力発電から電気の供給を受けていることなども紹介しました。

社会面には鹿児島市のコンビニを襲った強盗未遂容疑の男性が緊急逮捕された記事が掲載されていました。裁判所から逮捕状を取って執行する通常の逮捕や現行犯逮捕とは違う緊急逮捕について説明し、関心を持ってもらいました。

また国際面に掲載されていた北朝鮮絡みの記事からは、さまざまな情報から遮断されて生活している北朝鮮の人々の様子を、以前、平壌を歩き回った体験から紹介。情報があってこそ、自分たちの置かれている状況、打開策も見えてくる。日々の社会の動きを一覧できる新聞の意義を話させてもらいました。

この新入社員セミナーは今年で28回目。152社574人が受講しました。このうち新聞活用講座もあった徹底養成コース(2日間)には34社102人の若者が参加したようです。

(宮下正昭)