鹿児島総合卸商業団地協同組合講話鹿児島市の鹿児島総合卸商業団地協同組合で7月17日、同組合員の経営者15人の方々と鹿児島の街づくりやネット時代の新聞の役割などについて話をしました。

警察担当時代の話から入り、警察官や検事宅への夜討ち朝駆け。その失敗や成功など裏話をさせてもらいました。街づくりでは鹿児島中央駅周辺と天文館地区を一体的な商業地区とみられないか。二つの地区の距離は1キロほどで、その間に興味を引く店舗や歩きたくなる仕掛けがあれば、同じ地区と感じられるかもしません。

そんななか、4月にオープンし、にぎわっている屋台村は両地区を取り持つ存在になりえるかもしれません。現に屋台村から天文館方面へ歩く人の流れが見られます。

ただ中央駅から屋台村へのアクセスをさらに工夫できれば。その一つが地下道ですが、これが寂しい。先に向かって歩いてみようという気にさせられない殺風景さが気になります。

もし地下道ではなく地下街だったら。防災面を含め工事費もかなり違ってきますが、地下街になることに地元の経済界から反対もありました。旧来からの商業地・天文館地区からの中央駅地区への対抗意識が出た形にもみえました。

関連して思い出すのが鹿児島港北ふ頭にあるドルフィンポート。ここには当初、大手ショッピングセンターのイオンが進出の意向を示しましたが、地元の経済界に拒まれた形でした。で、鹿児島市南部の現在地に進出し、人の流れが天文館など中央部でなく南部へ向かう原因の一つになりました。しかもイオンは今後、増床も予定しています。もし北ふ頭にできていたら―

競争を避ける、拒むことは長い目で見たときの街の振興にプラスなのかどうか。鹿児島県内のガソリンスタンドの多くが料金表示の電光掲示板はあるのに敢えて表示しないケースが目立つのも、競争を避ける内向きな風土を表しているのかもしれません。これまでの新聞報道などから見えてきた、そんな話をさせてもらいました。

出席していた方々は毎日のニュースを主に何から得ているのか。尋ねたところ、テレビからが大半で、新聞、ネットという方がそれぞれ複数いました。「(役場に死亡届を出された方の名前を紹介する)お悔やみ欄があるので新聞をとっている。ネットには載らないのでしょうか」という方も。

確かに日々の新聞のお悔やみ欄は読者にとって貴重な情報だと思います。でも、新聞の特長には、多くの情報から読者に伝えたい、伝えるべきだと思われるニュースを選び、その大切さの度合いを見出しの大きさなどから変えて、読者に提示します。

報道機関が長年培ってきた何が重要なニュースなのかの価値判断。イラク駐留米軍の膨大な内部情報が告発サイト・ウィキリークスに流れた際、ウィキリークスはアメリカのニューヨークタイムズ紙、イギリスのガーディアン紙など3社の記者に情報を見てもらい、ニュースになる情報を報じてもらう形をとりました。ネットと旧来の報道機関が連携したトピックでした。

(宮下 正昭)